about

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コーヒースタンドをはじめるときの想いとそれまでの人生を重ね合わせながら、お店のコンセプトについてまとめています。

introduction

信号待ちの車が列をなし、街ゆく人々。
ここは国道16号線、扇町屋南の五叉路。
幹線道路と住宅街を取り成す地に
小屋を建てることにしました。

広さ6畳は生まれ育った高知県で
実家の庭に建ててもらった
プレハブハウスに由来します。

特技のドラムが叩ける勉強部屋には
離れという居場所感が良く、
バンド練習はもちろん、
ゲームやお笑い番組を観たり、
それぞれ仲間が出入りしていました。

そこに集まり、知り合いが出来るという
楽しい時間がたくさんありました。
大人になっても同じ空間を作りたい。

音楽が聴こえ足を止め、
コーヒーの匂いに惹かれ、
よりすぐりの本を読めて、
これまでとこれからを談笑し、
お客様同士をつなぎ、
ゆるやかな時間を楽しむ。

気軽に集まれるコミュニティ的存在として
地域の人たちと一緒に歩みたいと思います。


prologue

都内で働いていた30代前半。
結婚しこどもが生まれたことを機に
奥さんの実家に移り住みました。

2、3年は平日、東京へ電車通勤し
夜遅く帰宅するという生活が続き、
こどもとの時間を作るため、
その後近くの会社に転職します。

しかし、そこでは機械的な業務を
わけも分からず繰り返すという
毎日が続きました。

そんなとき1冊の本に出会います。
小商いの本。

そこには移住し、自営業に勤しみ
街を盛り上げている人たちの姿が
描かれていました。

さらに自動販売機がたくさんある
世の中なのに、どうして飲みものを
売るお店がないのか。という興味深い
内容にも惹かれたのでした。

もともとコミュニティづくりに
関心があったので、これを自分が
やることで、街の活気につながり
人を繋げることができるかも
しれないと思うようになります。

また、ちょうどその時期、
奥さまのやっていた
ハンドメイドの洋服づくりが
軌道に乗りはじめていました。

それが羨ましいという気持ちと、
個人としてお店を持ち、自分も
人と接したいという想いが重なります。

そして会社をやめる数週間前、
あるお店の男性に相談します。

定年までサラリーマンとして
勤め上げ余生にカフェをやろう
という想いがあること、

コーヒーをあつかいカフェまで
いかない規模でスタンド形式の
店を考えていることを告げました。

そうしたら、歳がいくと体力や気力が
なくなるから、やるなら今!
稼げなかったらバイトすればいいし。
みんな、やろうと思っていても
お店をはじめない人がほとんど。

と強く背中を押してくれたのでした。


concept

ネイロコーヒースタンドは
店主自らの手で建てた小屋に、
奥さん手作りの洋服や
好きな古道具などを並べて
夫婦でお店をはじめます。

テイクアウトまたは
スタンディング形式で
コーヒーを気軽に楽しみ、
そこから地域のコミュニティ
としてみんなが集まる場所に
なりたいと考えています。

ヨーロッパでコーヒーが
普及したもう一つの理由は、
コーヒー店に集まって人々と
談笑し、情報を交換し合う
ことができることにもあった。

珈琲、味をみがく (星田宏司 著) より

この本を読んだとき
コーヒーは昔から人々をつなぎ、
結び合わせてきたことに感動しました。
自分の想いともリンクしていたので、
コンセプトとして掲げたいと思いました。

そしてコーヒーのことを学びながら、
カフェ、スタンド、ロースター店を
コーヒーの旅と称して見てまわり
色々な人から直接話を伺ってきました。

その甲斐もあり産地×焙煎度、
という一般的な情報だけではなく
コーヒーを焙煎する人にスポットを
当ててその人の人柄や性格と
対話しながら提供していきたいと
考えるようになりました。

コーヒーの味は焙煎士さんによって
味が丸かったり、キレがあったり、
繊細だったり、穏やかだったりします。
それぞれの味の個性を人柄から感じ
コーヒーをいただくことの新しさを
楽しんでもらいたいです。

珈琲豆はこの地域のお店をメインに、
地元高知をはじめ四国、京都・長野など
コーヒーの旅で出会った焙煎士さんから、
実際にお会いした方限定で選んでいきます。

また、焙煎豆の販売はせず、あくまでも
コーヒーと人をつなげることに徹します。
それが、地域や地元の人をつなげて
人や街に貢献できることだと思うからです。


history

2021

2022

2023

akihiro nakagawa

akihiro nakagawa

ネイロコーヒースタンド 店主

1984年高知県生まれ、2017年より埼玉県入間市に移り住む。ハンドドリップにはまり、自宅敷地内に小屋をDIYしてコーヒースタンドをオープン。元楽器屋でドラムが叩けるマスターです。この地で友達100人を目標に、コーヒーを通じた街のコミュニティづくりを目指しています。